サックスを吹くおばあちゃん

みぃ:女性 / 33歳

わたしの将来の夢は「孫の結婚式でサックスを吹くおばあちゃん」になることです。
高校生の時に吹奏楽部に入部し今まで吹き続けていた大好きなサックスで、孫におめでとうを伝えたいです。子供の結婚式でもいいのですが、私がこの夢を目指そうとおもったきっかけが孫の結婚式だったのです。
以前参列した結婚式で、孫にあたるわたしの友人のためにピアノ演奏を披露されたおばあ様がいらっしゃいました。
友人の年齢から察するに80歳は過ぎているかなというくらいでしたが、背筋をピンと伸ばされてピアノに向かいThe Roseを演奏する姿にわたしは心を打たれました。なんて美しいのだ、と。これまでおばあさまが重ねてきた年齢の重みや愛情が詰まったような音でした。いつの日かわたしもまだ見ぬ孫に同じように自分の音でおめでとうを伝えたいと思いました。
いつか来るその日のために、今は子育ての合間に子供たちに聞かせるようにサックスを吹いています。もし孫が生まれなかったら、その時まで生きていられなかったら、そんなことがあっても子供たちの記憶のどこかにわたしのサックスが残りますようにと思いを込めて吹いています。

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